ニュース

セミナー情報

日本睡眠学会第37回定期学術集会のお知らせ

  1. TOP
  2. ニュース
  3. セミナー情報
  4. 日本睡眠学会第37回定期学術集会のお知らせ
2012/06/28

日本睡眠学会第37回定期学術集会のお知らせ

日本睡眠学会第37回定期学術集会のお知らせ

大会長 井上 雄一

 2012年6月28日(木)〜30日(土) パシフィコ横浜において、「睡眠研究 新世代への架け橋」をテーマに掲げ、日本睡眠学会第37回定期学術集会を開催いたしました。本会では、多くの若手の研究者にご登壇いただき、基礎・実験心理、社会学・臨床のすべての分野での最近の進歩を、できるだけもれなく紹介することを目指しました。内科学第二講座山科教授に副会長をお願いしたのは、昨今進歩の目覚ましい循環器領域の研究をクローズアップしたいとの意図からです。また、会期を3日間(3日目は睡眠呼吸障害研究会と同時開催)に延長したのは、できるだけ多くのシンポジウムを取り上げたいと思ったからですが、結果的には50近くの濃密なシンポジウム・ワークショップを行うことができ、非会員シンポジストを50名以上迎えることができたこと、参加人員が2000名を上回ったことから、ほぼ目標を達成できたものと安堵しております。
海外からの招待講演としては、カリフォルニア大学からS.Ancoli-srael教授、トロント大学からT.Douglas Bradley教授にお越しいただき、それぞれ「睡眠の老化と性差」、「睡眠時無呼吸症候群の最新の治療」に関するご講演をいただきました。また私自身は、「司法と睡眠」と題して、睡眠問題が関連した可能性のある社会的事件を鳥瞰し、睡眠学の社会的重要性と対応のあり方についてお話させていたきましたが、このテーマは昨年暮れから各方面で議論を呼んでいる道路交通法の改訂とも関連するものであり、今後も睡眠研究者が取り組むべき当学会の重要課題であると確信しております。他学会・組織との合同シンポジウムとしては、日本老年医学会、日本公衆衛生それぞれとの合同シンポジウム、JAXA・日本睡眠学会宇宙睡眠研究会合同シンポジウムを行いました。これらの内容は、それぞれ迫力のある重要なものであり、時間をおいて将来もう一度行うことができればと感じております。 一般公演としては、期待通り睡眠科学、社会学、医師薬学について多様なフィールドからの演題が集まりましたが、臨床系では睡眠時無呼吸症候群での循環器系合併症に関するものと、不眠症の病態・治療についての発表が増えてきているとの印象をもちました。また不眠症に関しては、今回より学会に併設する形で「不眠に対する認知行動療法」のセミナーを教育委員会主催で開催することになり、第1回セミナーを30日午後に行いましたが、最終日であるにもかかわらず、100人程度の参加者が集まり、今後のこの領域での進歩が期待できるものと確信しております。
最後になりましたが、本学術集会の開催にあたり、ご支援、ご協力を賜りました皆様に深く御礼申し上げます。